( ‘A`)始まりは突然でした。
縄張りパトロールから帰宅した直後はよく分かりませんでしたが、1~2日経過した当たりから、猫の瞳の様子に異変を感じ取りました。
片目をつぶりがちで、いつものような瞳の輝きが見られず、明るさのトーンもかなり落ちた、暗い瞳の表情でした。
どうやら、相性の悪い近所の野良ボス猫とのケンカの末、傷を負ってしまったようです。
こりゃ大変だと、押っ取り刀ですぐさまかかりつけの動物病院に駆け込んだわけですが、やっぱり瞳に傷が見られるとのことで、しばらくの通院が日課となりました。
以下では、回復に至るまでの顛末を当時の記憶を辿りながら記しております。何かのきかっけとなれば幸いです。
【猫の目に傷】初診は点眼で様子見のスタート

( ‘A`)先生の見立てでは傷は浅くもなく深くもないという何とも厄介なものでした。
きっと良くなるというはず!と思いたいけど、猫にとっても人間にとっても初めての経験となったため、ココロの中は不安な気持ちで満たされそうな勢いでした。
超がつくほど緊急を要する状態ではなかったため、点眼でしばらく経過観察となりました。
週に2~3回は通院していたのですが、充血も強く現状からは前進もなければ後退もないという、遅々とした状況に焦燥感は強かったと思います。
ココらへんは飼い主の性格が反映されるかもですね。
【猫の目に傷】瞬膜フラップ処置とは?|閉店ガラガラで栄養を供給

( ‘A`)一向に瞳の傷が癒やされない猫を前に、獣医さんからは「フラップ」という処置を提案されました。
このままでは、イタズラに時間だけが流れていくような気もしたので、前向きに検討することにしました。
肝心のフラップ処置ですが、猫の瞳には「瞬膜」(しゅんまく)という、目を保護するカバーのようなものが存在しており、瞳と絶えず密着させるという内容です。
鳥や爬虫類なんかが優れた瞬膜を持っているらしいのですが、犬や猫など一部の哺乳類でも見られる器官のようです。
瞬膜フラップ処置のイメージ
( ‘A`)鎮静で眠りについた猫の瞬膜を、ガラガラガラとシャッターでも下ろすかのように下へと動かし、瞬膜と下まぶたを縫合して、しばらくの間は片目を閉じた状態にしておくというのが、フラップ処置の大まかなイメージでしょうか。

( ‘A`)「(下層)眼球=瞬膜=まぶた(上層)」のようなツリーとなると思いますが、瞬膜が常に眼球を覆っていることにより、傷を癒やすために必要な栄養素を供給しやすくするというのがポイントです。
術後1ヶ月はフラップを施した状態でした。期間を比較的長く設定することで、回復を促す狙いもありました。
【猫の目に傷】瞬膜フラップという手術を受けた時の話|オペ当日

( ‘A`)猫も人間もドキドキの処置当日。ここまで来たら運を天に任せて、先生の手腕に委ねるしかありません。
当日は食事は抜く、もしくは控えめに
( ‘A`)フラップ処置を行う日取りが決まった際に先生からの指示があると思うのですが、鎮静をかけるため、当日は食事はなるべく与えないようにと言われると思います。
理由は鎮静後に嘔吐してしまうこともあるためだったと思いますが、胃袋にはなにも無い方が理想的なわけですね。
しかし、我が家の大食漢が朝飯抜きとかムリなので、ちょっとだけ与えてしまいました。
先生にもその旨を告げたのですが、よくあることなのか、特に何も言われることはありませんでした。
オペは午前と午後の診察の間に行われる
( ‘A`)獣医さんがたくさん在籍する大きな病院は分かりませんが、先生がひとりだけの病院では午前診察と午後診察の間に、フラップ処置が行われると思います。
私のケースでは診察開始となる朝の9時に入り、猫を預けました。診察室で先生と簡単な会話をして、処置の同意書(?)にサインをした記憶があります。
人間が手術を受ける前にもペンを走らせることがありますが、猫も同様です。
不安でいっぱいの猫を病院に預けなくてはいけない…ココロを鬼に
( ‘A`)ただでさえ嫌いな病院に連れてこられ、何をされるかわからないという状態で何時間も過ごすわけで、猫本人のためとはいえ、申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
本当は一緒にいてあげたいけど、後ろ髪ひかれる思いでトボトボと帰宅したでしょうか。
先生から電話が来た
( ‘A`)お昼すぎだったでしょうかね、動物病院から無事にフラップ処置が終わりましたというコールがありました。
必ず電話が来るものなのか分かりませんが、とりあえずは第一段階完了といったところですね。
ケータイ電話を持っててよかったと初めて思った瞬間でもあるでしょうか。
指定時刻にダッシュでお出迎え
( ‘A`)午後の診察が行われている時間帯だったと思うんですけど、何だか動物病院が遠くに感じたカモ。
猫の瞬膜フラップ手術の費用を精算
( ‘A`)領収証は処分してしまったため、あくまでぼんやりとした記憶だけが頼りなんですけど、発生した費用は20,000円前後だったと思うんですよね。
【猫の目に傷】瞬膜フラップという手術を受けた時の話|術後の流れ

( ‘A`)本当の戦いはココからです。一日でも早く快方に向かってほしいと願う日々なわけですが、術後はしばらくエリザベスカラーのお世話になります。
猫にとってはストレスを感じる格好となるわけですが、とにかく瞳をかいたりしてほしくないわけです。あとは点眼も毎日行っていた記憶が。
洗顔をそれとなく阻止
( ‘A`)ずっとエリザベスカラーでは可哀想なので、寝てる時とかは外していました。
ただ、毛づくろいの最中は要観察、洗顔だけは最新の注意をはらい、患部に触れそうな時に、猫の気をそらしてみたりと、飼い主によるマンマークが必須になります。
術後から一ヶ月、ドキドキの抜糸
( ‘A`)私はあの瞬間を生涯、忘れることはないでしょう。
診察室で行われた抜糸直後、パチッ!と開眼した猫の姿を、そして普段は説明が小難しく、某有名大卒で感情を一切表に出さないインテリ先生の、「うまく行った!やったー!!」的な少年のような無言の笑顔を。
一ヶ月以上に及んだ苦労が、最高の結果という形で実を結んだ瞬間でもありました。
抜糸直後の瞳の表情ですが、やや影も見られましたが明るさもだいぶ戻りつつあるというのが第一印象でしょうか。
少し白っぽく映る部分も見受けられましたが、術後は日に日に回復を遂げ、気がついたらいつもの健康な猫へと舞い戻りました。
まとめ

( ‘A`)かれこれ1ヶ月ちょいに渡る戦いでしたが、終わり良けれ全て良しだったでしょうか。ご覧のとおり、絶好調な寝姿も披露されるなど、元気いっぱいです。